合板とは単板と単板の面を接着して1枚の板にした物
アンティーク家具に対してのご質問で、「この年代から合板ってあるの?」といったお声を多く頂きます。答えは、「YES」なんです。
実は合板はとても古くから存在しており、古代エジプトの頃には既に存在しており、はじめは、良材の不足から、材を足して1枚の材としていた様です。同様に、突き板といった薄くスライスした材を表面に化粧をする様に貼る技法も古くからございます。
画期的な発明としては、イマヌエル・ノーベルが、1840年頃に開発したロータリーレースといった、丸太をかつら剥きのごとく、薄くスライスしていく機械です。この技術は現在でも使用されております。
※イマヌエル・ノーベルは、かの有名なノーベル賞を生んだアルフレッド・ノーベルの父親です。
また、1960年以降には、合板はもちろん、パーティクボードといった、産廃などの木材を集積する事でつくる材の発展も目覚ましく、その背景には、多彩な接着剤の開発があったといわれております。
合板は、薄い板で強度を強め、ソリの軽減などの側面もあり、好んで使用された工房もある様です。
歴史の背景から、アンティーク家具にも、合板が使用されている事は、何ら不思議な事ではないのですが、アンティーク家具は、長い時の中で、必ずと言っていいほど、レストア(修復)されている物ですので、底板や背板は変えられている事もございます。お気になられる方は、分かる範疇となってしまうのですが、些細な情報からその家具の事を導き出す事は可能ですので、お気軽にご連絡を頂けますと幸いです。ご返答させて頂きたいと存じ上げます。