まず、アンティーク家具にワックス掛けをするのはなぜ?と思う方も少なくないはずです。そこでワックスの効果を簡単にご説明致します。
1,アンティーク家具に施されているニスによる塗装膜の保護
2,使われている木材の乾燥・膨張を防ぎ、狂いを防ぐ
3,艶を出す
特に2の項目は、大部分を木材で構成されているアンティーク家具には、重要とされる効果です。その為、より良い状態で長く使い続ける為にワックス掛けは定期的に行って頂くのが良いとされます。
※更に詳しいお話は、お機会がありましたらさせて頂こうと思います。
さて、実際にワックス掛けですが、フランドルでは、ワックスを刷毛に少量とり、全体にまんべんなく薄く伸ばしていきます。この時に刷毛ですと細かな彫刻部分にもワックスをかける事ができますのでお勧めです。次にブラッシングで余分はワックスを取りつつ更に均一にワックスを伸ばしていきます。この後、少し休憩で、ワックスを寝かしてあげます。寝かしてあげる事で、空気と触れたワックスが変化し、固まってくれ膜をはってくれます。そして最後に綿系の布で更に余分なワックスを拭き取ります。
※最後の拭き取りを充分にしないと、余分なワックスで服を汚す事がございます。念入りに行って頂く事をお勧め致します。
もっと簡易的な方法としては、綿系の布地にワックスを取り、同様に薄く伸ばして、寝かしてあげて、拭き取りをする方法もございます。
※同様の効果はございますが、ワックスムラができる可能性がございます。また、わざとムラを出す方もいます。
また、ワックスをお持ちでない方は、オイルをかける事で近い効果をもたらす事ができます。お勧めのオイルは、【桐油】【亜麻仁油】【胡桃油】等の乾性油です。ただ、私の自宅にはこのオイルも常備している訳ではないので、一番ポピュラーなオリーブオイルなどでも、若干内容は異なりますが、意味はありますのでお試し下さい。
※更に詳しく知りたい方は、お手数をおかけ致しますが、お気軽にお問い合わせ頂けましたら、幸いです。
梅雨の時期は湿度が高くなってしまい、木材が空気中の水分を多く吸収してしまい、木材の膨張へと繋がります。その為、ワックス掛けをして頂く事で、木材の動きを最小限にする事が大切です!!是非、ワックス掛け行ってくださいね。